本日、ここ日蓮宗総本山身延山久遠寺に於いて、全日本仏教会会長…真宗大谷派…大谷暢裕門首をお迎えし、「『共に生きる尊さ』~だれも取り残さない社会の実現に向けて~」をテーマに第46回…全日本仏教徒会議…山梨・身延山大会を開催いたしました。 新型コロナウイルスが猛威を振るいすでに3年が経ちますが、未だ終息には至っておりません。長期にわたる社会活動の低迷により、日々の生活すらままならない多くの人が、日本のみならず世界中にあふれています。 本年2月24日、ロシア軍によるウクライナ侵攻が始まりました。この理不尽な侵攻は8か月を経た今も続いており、先の見通しが全くつかないまま、ウクライナの人々に塗炭の苦しみを与え続け、核使用をちらつかせて恫喝するなど、世界中を震撼させています。一方で、この侵攻は、ロシア国内にも同様な思いの多くの人々を生み出しました。両国の、どれほどの尊い命が失われたでしょうか。戦死者と戦争被害者、そしてその家族の悲嘆は計り知れません。 SDGsには、持続可能な世界実現のための、平和や公正な社会の実現、不平等や貧困・飢餓をなくすことなど17の目標が定められています。しかし、現実は今回のテーマとした「だれも取り残さない社会の実現」とは逆の、弱肉強食社会に向かっています。 今回の記念講演やシンポジウムで、私たちが意識し、取り組まなければならない課題が見えてきたのではないでしょうか。一人ひとりが現実を直視し、行動することによって、世界中のすべての人々が等しく平和と安寧の日常を取り戻すことを心から願い、第46回…全日本仏教徒会議…山梨・身延山大会の閉会にあたり、以下のようにここに宣言いたします。〈大会宣言〉 私たち仏教徒は、人は行いにより尊くも卑しくもなるという釈尊の御教えを強く受け止め、決して傍観者でいることなく今起きている現実に目を向け、生きとし生けるものが共に生きられる平和な社会の実現に向けて行動し、常に感謝の気持ちを持ちながら、互いを尊重し合う社会を目指すことを誓います。 令和4年10月8日…第46回 全日本仏教徒会議 山梨・身延山大会22大会宣言
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