身延町のお隣、南部町の井出と呼ばれる地域に、明治四十一年に建てられた古民家を活用した「古民家喫茶店油屋」がある。店主である石井さんは、静岡県の企業に会社員として勤めていたが、単身赴任終了を機に五十五歳で早期退職。以降、南部町や身延町を拠点に林業や農業に携わっていた。その時に現在店舗となっている古民家の空き屋を紹介され令和四年の秋に買い取ると、かねてより漠然と抱いていた喫茶店開業への意志を固めた。半年ほどでメニューの開発、建物のリノベーションなどを施し、令和五年四月に「古民家喫茶店油屋」をオープンさせた。コーヒー・紅茶といった喫茶店の王道メニューを差し置いて一番人気なのが、店主自らブレンドした十数種類のスパイスと、香り高い紅茶で仕上げた「油屋オリジナルチャイティ」だ。その他、自ら山で採取した薬草や地元の食材などを使用した、独創性あふれる逸品を味わうことができる。お膝元を歩く古古民民家家喫喫茶茶店店 油油屋屋本文読み上げ
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