法華経の聖地として名高い七面山は、南アルプスをめぐる山々のうちのひとつですが、山岳信仰をもって広く知られている標高1982メートルの美しい霊山です。
七面山が身延山とともに法華経信仰の聖地となったのは、文永11年(1274)日蓮聖人が身延山に入山されて以来のことです。日蓮聖人は身延山に草庵をかまえ、法華経読誦の日々を送りましたが、その草庵をとりかこむ山々のうち西方にひときわ高く屏風のようにそびえたっていたのが七面山です。
現在の七面山は、山頂に近い平坦地に身延山久遠寺に属する敬慎院があり、登詣する人々で賑わっています。この敬慎院には、身延山を守護する鎮守神として七面大明神がまつられています。
そして霊山の大自然は、登詣者の苦行にこたえるかのように、眼前に一大パノラマを展開します。
七面山への登詣は、険しい山坂を越えて行くものでたいへんな苦行を伴いますが、その道程が修行の道であり、祈りの道です。七面山の麓から山頂に行くには、表参道と裏参道のいずれかを利用しなければ登っていくことはできません。
所要時間は個人差がありますので一概には言えませんが、登拝口から山頂までの片道を大人で4〜5時間が目安でしょう。
「やませみ号」「かわせみ号」 奈良田行き利用
JR身延線身延駅 | → 七面山登山口(角瀬) 約50分・600円 |
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JR身延線下部温泉駅 | → 七面山登山口(角瀬) 約25分・400円 |
運行に関するお問い合せ | |
株式会社 俵屋観光 | 電話:0556-45-2500 |
身延駅より羽衣まで 約40分・約8,000円
山交タクシー身延営業所 | 電話:0120-00-8214 |
身延タクシー | 電話:0120-02-1145 |
下部温泉駅より羽衣まで 約30分・約6,000円
山交タクシー下部出張所 | 電話:0120-14-0308 |
角瀬より羽衣まで 約10分・約1,400円
有限会社 角瀬タクシー | 電話:0556-45-2062 |
株式会社 俵屋観光 | 電話:0556-45-2500 |
平成30年4月1日現在
身延駅 → 下部温泉駅 → 七面山登山口 → 奈良田
身延駅発 | 下部温泉駅 | 飯富ふれあい センター |
七面山登山口 | 奈良田着 | |
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07:05 | 07:26 | 07:35 | 07:52 | 08:35 | |
11:25 | 11:46 | 11:55 | 12:12 | 12:55 | |
13:45 | 14:06 | 14:15 | 14:32 | 15:15 | |
16:45 | 17:06 | 17:15 | 17:32 | 18:15 | |
※ | 18:30 | 18:51 | 19:00 | 19:17 | − |
奈良田 → 七面山登山口 → 下部温泉駅 → 身延駅
奈良田発 | 七面山登山口 | 飯富ふれあい センター |
下部温泉駅 | 身延駅着 | |
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※ | − | 06:13 | 06:30 | 06:39 | − |
06:35 | 07:18 | 07:35 | 07:44 | 08:05 | |
09:50 | 10:33 | 10:50 | 10:59 | 11:20 | |
13:50 | 14:33 | 14:50 | 14:59 | 15:20 | |
15:55 | 16:38 | 16:55 | 17:04 | 17:25 |
※印の便は土日祝及び年末年始運休
山の上で必要な食糧や資材・御供のお米・お酒等を運ぶゴンドラです。
基本的に荷物は自分で背負って登りますが、自信のない方は遠慮なく索道に預けて身軽にお登り下さい。
荷物引き渡しの際、荷札をもらって氏名を記入して下さい。
敬慎院にて料金を支払います。片道1,000円です。
※令和6年10月1日より利用料金を改定しました。
索道利用料金改定(値上げ)のお知らせ(PDF)
運 行 9時〜14時15分
運休日 水曜日・木曜日
都合により運休日がずれる場合があります。
敬慎院のFacebookでご確認いただくか、敬慎院に電話でお問い合わせ下さい。
索道 荷物預け場所
休憩処 山田屋
〒409−2733 山梨県南巨摩郡早川町赤沢1328
電話0556−45−2769
※お店の斜め前にある軽ワゴンに荷物を入れます
増田屋旅館
〒409−2733 山梨県南巨摩郡早川町赤沢1148
電話0556−45−2811
※登山口から赤い橋を渡って左
要電話予約(電話0556-45-2551)
1泊2食付 1名6,500円(御開帳料含) ※小学生未満は無料
修行の場であるため、魚貝・肉類を食することはできません。
朝・夕の勤行がありますので、ご参加ください。
夕食 17:00
夕勤 19:00
朝勤 日の出時刻による
妙石坊
日逢上人が開創。日蓮聖人が座られ、お弟子たちに教えを説いたといわれる高座石がある。七面大明神が天女の姿を顕したとされることでも知られている。
感井坊
身延山第31世、日脱上人代創立。七面山、奥之院、御草庵跡への追分(分岐)になっており、追分帝釈天が祀られている。
白糸の滝とお萬様の像
七面山はもともと女人禁制でしたが、徳川家康の側室であるお萬の方が、この白糸の滝にうたれて祈念をこらし、衆僧の阻止をふりきって登詣をはたし女人にもその道を開きました。それ以来、女人禁制がとかれたのと、七面大明神の威光や霊験がますます広く響くようになったので登詣者が増加し、この法勲を永くたたえるために銅像がたてられました。
神力坊
身延山12世円教院日意上人の代に創立され、神力坊という称号は身延山33世遠沾院日亨上人の代につけられたものです。ここから登詣道がはじまるので、参拝者が道中安全を祈念して出発する場所です。神力坊の本堂には日蓮聖人の木造とともにお萬の方の木像が安置されています。また七面山の守護神であり、七面山登詣者の守護神でもある伽藍坊大善神の木像が登詣道をはさんだ向かいの堂にまつられています。ここでは参籠ができ御祈祷も修します。
肝心坊
天明2年(1782)6月、日行法師の創立。休憩所になっています。
中適坊
享保8年(1723)3月、蓮信法師の創立。ここは天地の境といった感じがします。
晴雲坊
文化元年(1804)善心日修法師の創立。富士山は目の前にあり、夏でも鴬の声が聞こえます。山頂まではもう一息です。
和光門
つづら折れの道を曲がりますと、目の前に和光関と書かれた扁額のある門があらわれますが、これが和光門です。山頂の入り口で、このすぐ先が七面山本社のあるところです。
鐘楼
和光門をくぐって坂を登りつめたところにあります。この梵鐘は登詣した人が自由に撞けます。仏と法(妙法)と僧に感謝の心をこめて撞きましょう。鐘は延宝3年(1675)の鋳造です。
随身門
七面山の山頂にあります。右大臣・左大臣の御神像を安置した二間半の大きな門です。この随身門の前で御来光を拝するのですが、霊峰富士をはじめ、眼下には身延山や鷹取山の姿を望むことができます。大正10年に完成しました。
七面山敬慎院
御来光遥拝所から随身門をくぐって石段を下ると真正面にあります。身延山久遠寺に属し、法主に任命された「別当」が運営しています。敬慎院の伽藍は七面大明神をまつる七面山本社を中心に、池大神宮、願満社、参籠殿からなっています。
その中心となるのは七面山本社で、東向きに富士山に向かって建てられており、七面造りといわれる独特の様式です。静まりかえる一の池を背にしてたてられているこの本殿は、周囲を圧するような荘重な景観をみせています。
池大神宮
本社の右手に池大神宮があります。池大神宮は七面山が開創される以前からこの山にまつられていたといわれますが、お池を守る神様として信仰されています。
一の池
本社正面右側に続く回廊をくぐりますと、高山には珍しい大きな池が見渡せます。その昔、日朗上人が登山してきてこの池のほとりに立ったところ、池に七面大明神が竜の姿で現れたと伝えられています。
いまでもある日突然に不思議な波紋が現れることがあると言われています。一の池は七面山信仰にかかわる存在で、池そのものが信仰の対象となっています。池は一年中かれることのない神秘的な水をたたえ、四季折々に幽玄なたたずまいをみせています。
二の池
七面本社の右手の道をしばらく進むと二の池があります。一の池にくらべると規模は小さいのですが、シラベ、ツガ、トウヒ、カラマツなどの木々がそびえ立ち、霧草がたれさがっている風景は一の池とはまた違った趣があります。
奥之院
奥之院は本社から8丁ほどの距離を行った、影嚮石の前にある社殿です。七面大明神をまつる七面宮と参籠殿からなる眺望のよい堂舎です。
影嚮石
しめなわをはった巨大な石で、この石のところに七面大明神が現れ(影嚮)たと伝えられるところからこの名があります。石のまわりを7度唱題しながら廻るとご利益があるといいます。
御神木
イチイ(アララギ)の大木。根の周囲には垣が施されています。その昔、木こりが伐り倒そうとして斧を入れたところ、血が流れ出したので、この木には神様が棲んでいるのではないかと伐採を中止したというのですが、その時からこの木は御神木と呼ばれるようになりました。
裏参道の入口となる鳥居
境内を抜け、赤い鳥居をくぐると裏参道の入口となっています。
日朗上人お手植えといわれる栃の木
この坊の名は、日朗上人のお手植えといわれる大きな栃の木(山梨県指定天然記念物)があるところからきています。
明浄坊
七面山の裏参道入口から登り、30丁目に位置している坊です。
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