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七面山別当より別当 長谷川 寛清
七面山で培われる真の勇気(みのぶ誌2011年11月号より)
 3月11日の東日本大震災に続き、今年は日本中が自然災害に襲われました。七面山の山麓でも、台風により度々道が寸断されました。100年ぶりに池の澤地域も水害を受けました。
 その中でもお陰様で、9月18日の七面山大祭は、台風と台風の丁度間で、晴天に恵まれました。当日は内野日総法主猊下の御名代として、井上日修総務様に大導師をお願い申し上げ、昨年よりも多い650名もの皆様のご参列を賜りました。災害の影響もあり、ご不便をおかけする中、ご登詣頂いた方々に心より御礼申し上げます。
 標高1,700メートルの七面山では、自然の猛威を目の当たりにすることが度々あります。今年の台風では、一之池の水位が6メートルも上がり、ご宝塔がすっかり水没したほどでした。しかしながら、ご信徒の皆様は、七面大明神にお会いしたい一心で、悪天候にも拘わらず、沢山の方々が登詣して下さいました。山務員も大雨の中、水源の沢を直しにいったり、登れなくなった信徒の方を嵐の中、迎えに出かけてくれました。
 あらためて、七面山の修行は、登詣される方も、お迎えする者も自然の猛威に負けない勇気が必要であると思い知りました。たとえどんな自然災害に遭おうとも、七面大明神に必ず守られているとの思いが、真の勇気を与えてくれるのだと思います。
 東日本大震災の被災地から、仮設住宅にお住まいの方々が、何人も登詣されました。ご自分のお住まいも流された中、七面山に登詣して生きる勇気を七面大明神から頂いたと、本当に登詣してよかったと、ある女性の方は、元気な様子で下山されていかれました。その姿を見送りながら、真の勇気を教えられた気がしました。
 11月25日より27日まで、七面山では唱題行の集いを開催いたします。多くの方々と、真の勇気を培いたいと願っています。皆様のご参加をお待ちしております。

※唱題行の集いお問い合わせ
 七面山敬慎院
 電話 0556−45−2551