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七面山別当より別当 望月 成浩
お彼岸を迎えるにあたり(みのぶ誌2018年3月号より)
 七面山での御修行もまた自らの再生を願う一つの修行であり、参道50丁の道のりを登ることにより、また、それぞれの願い、想いを胸にお開帳を受け、清浄の結界の中で自らの罪障・因縁を消滅していかれるのです。さて、春と秋に営まれるお彼岸は日本特有の行事のひとつです。
 春分と秋分の日を中日としてその前後の3日合計1週間の間に行われます。この行事は仏教の篤い信奉者として知られる聖徳太子の頃に始まったといわれております。その後朝廷で営まれるようになり、江戸時代には庶民の間でも年間の行事として広まりました。お彼岸とは、文字通り「かなたの岸」「向こう岸」という意味で悟りの世界です。これに対して「こなたの岸」「こちら側の岸」である此岸は私たちのいる迷いの多い世界で、彼岸と此岸の間には煩悩という名の広大で深い大海が横たわっています。お彼岸という言葉は「到彼岸」を略したもので、此岸から彼岸へ到る、渡るための仏道修行の大切さを心に刻むための期間です。
 特にお彼岸中は、修行の強化週間でもあります。
 私共別当以下山務員一同、七面大明神の威神力が一人でも多くの方に広がり願いが叶いますよう一層の精進をして参ります。是非御参詣、御参籠頂きますよう、心よりお待ち申し上げております。
合掌

※参籠修行・お開帳・各種祈願回向・本願人制度・報恩事業・報恩写経等のお問合せ
   七面山敬慎院
   電話 0556−45−2551