バックナンバー
七面山別当より別当 内野 光智
就任のご挨拶(みのぶ誌2019年9月号より)
 この度、身延山久遠寺第92世 内野日総法主猊下より御下命を受け、七面山敬慎院第123代別当を拝命致しました清水房住職 内野光智でございます。
 7月31日午後7時、敬慎院本殿におきまして辞令交付を賜り、身延山より来山され辞令交付の労をお執り下さいました法主猊下御名代 庶務部長 小澤惠修僧正には深く感謝を申し上げる次第でございます。
 また122代別当職をお勤めになられ3年の任期を全うされた定林坊住職 望月成浩上人に於かれましては幾度かの自然災害に見舞われ計り知れない御苦労がありながらも七面大明神さまがお棲まいになられるこの御山を護持して下さいましたこと、感謝とともに心よりご慰労申し上げます。
 交代式当日、こんなに日差しが強いのは最近では初めてではないかという猛暑の中、お檀家さんはじめ御信徒の皆さまが見送りに駆けつけて下さり、さらには御題目を唱えながら険しい参道を一歩一歩一緒に登っていただきましたこと甚深なる謝意を申し上げ、自らの職務に猛進することをお誓い申し上げます。
 七面山敬慎院に山務員としてお給仕をした経験がなく、右も左も分からず、何よりも一日の中で気温の高低差が大きい1,982メートルの山の気候に体を慣らすところからのスタートであります。清水房以外で仏祖三宝給仕を奉じたことがない弱冠44歳浅学菲才の者であります。御登詣の皆さまに対して至らぬ点が多々あるやもしれませんが「温もりとすくいがある山」を信条に、七面大明神さまの息吹と功徳を感じ皆さまが日々心静かに、心豊かにお過ごしになるため、その橋渡しの役割として別当・山務員・従業員、皆で異体同心に努めてまいりますので3年間どうぞ宜しくお願い申しげます。
 天災地災また多くの人災も絶えぬ今の時代に、お釈迦さまがお説き下さっている法華経を体現する七面山でのご修行が少しでも多くの周囲にいきわたり、家庭の和楽、社会の向上に繋がることを祈念申し上げ別当就任のご挨拶とさせていただきます。