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育恩の峰より
奥之院思親閣別当 佐藤 順行
第54代再スタート(みのぶ誌2023年5月号より)

 春は別れと始まりの季節。奥之院でも別れと始まりがありました。この度、七面山別当職の交代に伴い、今代で執事を務めて下さった小松上人が奥之院を退職され、4月より七面山の新別当となられました。小松上人にはコロナ禍真只中より始まり、大変厳しい状況の中を、類まれな識見と手腕で3年間を共に奥之院の法灯を護って下さいました。今度は七面山の発展の為、そのお力を存分に発揮して下さるはずであります。
 また今代は本来ですと3月ですでに3年間の任期満了を迎えております。ですが諸般の事情により令和6年3月いっぱいまで、1年間の任期延長の辞令を賜りました。誌面をお借りし、皆様に謹んでご報告を申し上げます。新たな執事は今代で寺務所主任を務めていた市川上人に引継いで頂く事になりました。市川執事は9年間の海外布教の経験があり英語も堪能です。インバウンドも再開され、すでにその語学を活かし奥之院に参拝の海外の方にご案内をしております。海外の皆様も参拝、観光を問わずご対応致しますので、ご遠慮なくお問合せ下さい。
 今代はコロナ禍でのスタートとなり、未だ完全な終息には至っていません。ですが困難な状況ながらも、大変有難い事に任期中にお祖師様のご降誕800年をお迎えし、また本年は身延山開創750年にも当たります。更に私事ながら半世紀の時を経て祖父と同じ思親閣別当職を拝命した事は、実に感慨深いものがございます。今代ではお祖師様、諸天善神へご報恩と奥之院の法灯高揚の為、一遍でも多いお題目、一句でも多い読経を心掛けています。身延山開創750年に際し、一同、心を新たにし奥之院の一層の護持顕彰に努めて参る所存でございます。どうか皆様には今後とも変わらぬご支援ご厚情を賜りますようお願い申し上げ、任期延長のご挨拶とさせて頂きます。

合掌
第54代別当 佐藤順行
執事 市川泰雅
会計 林 是乾
山務員職員一同