身延の山々が桜色に染まる季節、遠近各地より多くの参拝者が来山し、古来より伝わるしだれ桜を愛でていた3月25日に交代式を行い、身延山奥之院思親閣第55代別当に就任させて頂きました身延山本行坊第47世住職・山梨県中央市大和山蓮重寺第31世代務住職の下里是龍(しもざとぜりゅう)と申します。
本行坊は鎌倉の比企ヶ谷(ひきがやつ)の比企能本公「本行院日学上人」により開かれ、祀られている帝釈尊天は当時、奥之院思親閣に祀られておりましたが能本公開創の当院に遷座され、今日に至っております。
歴代の別当上人が今日まで一心におまもりをされてきた日蓮大聖人の魂が宿る育恩の峰、奥之院思親閣。その重責を任され、はたして自分にその任がふさわしいのかと自問自答する毎日ではありましたが拝命した以上、また山務員・職員の命を預かる者として責任を持って奥之院思親閣の運営に取り組む覚悟です。今、自分にできる事に背伸びせず向き合い遠近各地より来山して下さる寺院・檀信徒・一般の皆様に気持ち良くお参りして頂けるよう日々、一期一会の精神で山務員・職員と共に尽くして参る所存であります。
幸いにも第49代遠藤是淳別当代に思親閣の執事会計という立場で3年間奉職させて頂き育恩の峰思親閣の日蓮大聖人にご給仕させて頂けた事、また昨秋より日蓮宗大荒行堂に5回目の修行に行かせて頂き五行皆伝・血脈相承の許を頂けた事も大きな自信となりこれからの3年間、別当の重責、職務完遂の為、努力して参ります。
頼りない別当ではありますが皆様のご支援と山務員・職員の協力を得ながら3年間励んで参りますのでどうぞよろしくお願い申し上げます。
皆様の健康と日々の安穏を思親閣より一心にご祈念申し上げております。また山務員・職員一同皆様のご来山を心よりお待ち申し上げ、就任の挨拶とさせて頂きます。
合掌
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